Cardiology
【犬】僧帽弁閉鎖不全症
僧帽弁閉鎖不全症は「僧帽弁の閉鎖が不完全な状態になる」病気の総称です。通常では心臓内の血流は一方通行ですが、弁の閉鎖が不完全になることで逆流が生じます。国内では小型犬での発症が多くみられます。レントゲンや超音波検査を行うことによって、心臓の状態を評価し、ステージにあった投薬を行う必要があります。近年では世界的な大規模研究が行われ、投薬開始のタイミングがより正確に決定できるようになってきています。根本的な治療法は心臓外科手術ですが、まだまだ費用的な負担が大きく、内服薬で治療を行うことが多いです。
【犬】肺水腫
上記の僧帽弁閉鎖不全症が進行すると、左心房の血圧が上がることで肺からの血液が心臓に戻ってきにくくなります。そのため、肺に水(血液)が貯留することで肺水腫が起こります。非常に苦しいため、首を伸ばしたり呼吸数が顕著に増加します。すぐに対応しないと命に関わる可能性が高い疾患です。酸素室での酸素吸入で苦しさを軽減し、利尿剤を用いて肺の水を抜いてあげることが必要です。