ANIMAL HOSPITAL
動物病院は、成功している病院とそうでない病院の差が大きく、うまくいかない病院も少なくありません。
その理由は、大きく分けて以下の4つが挙げられます。
競合の多さ
近年、ペットブームが続いたことで、動物病院の開業数も増加しています。
その結果、競合する病院が増え、患者の取り合いが激化しています。
飼い主の意識の変化
飼い主の意識も変化し、動物の健康を重視する傾向が高まっています。
そのため、飼い主は病気の早期発見や治療に力を入れるようになり、動物病院のニーズが高まっています。しかし、一方で、動物医療費の高さに悩む飼い主も増えています。
獣医師の不足
獣医師の不足も、動物病院の経営を圧迫する要因の一つです。
近年、獣医師の志望者は減少傾向にあり、獣医師の求人倍率は上昇しています。そのため、動物病院は優秀な獣医師を確保することが難しくなり、人件費の増加を招いています。
経営者の経営能力
動物病院の経営は、獣医師としての知識や技術だけでなく、経営者としての能力も求められます。
経営計画の策定やマーケティング、人材育成など、幅広いスキルが求められます。そのため、経営者の経営能力が不足していると、病院運営に支障をきたす可能性があります。
以下、動物病院の経営に関する具体的なデータを示します。
全国の動物病院数 |
12,616件 |
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全国の獣医師数 |
35,855人 |
動物病院の平均売上高 |
28,299,151円 |
動物病院の平均利益率 |
12.3% |
また、全国の犬猫飼育実態調査(令和4年 ペットフード協会)によるとその数は1589万頭です。
全国のコンビニの数が約5万6000件(令和2年)です。
このことからも動物病院の数はペット数に比べて過剰になっており、動物病院の経営は競争が激しく、経営者の経営能力が重要であることがわかります。
動物病院の経営を成功させるためには、以下のポイントを押さえることが重要です。
競合との差別化
競合との差別化を図り、患者を獲得することが重要です。
例えば、専門性の高い診療や、トリミングやホテルなどの付帯サービスなど、独自の強みを持つことが大切です。
飼主のニーズを把握する
飼い主のニーズを把握し、それに応えるサービスを提供することが重要です。例えば、飼い主の来院を促すための予約システムや、オンラインでの相談や予約など、飼い主にとって便利なサービスを導入することが効果的です。
人材育成に力を入れる
優秀なスタッフを育成し、チームワークを強化することが重要です。
例えば、スタッフの教育や研修に力を入れ、飼い主に信頼されるサービスを提供できるようにすることが大切です。
経営計画を策定する
経営計画を策定し、目標を明確にすることが重要です。例えば、売上目標や利益目標を設定したり、マーケティング戦略を立案したりすることが効果的です。
動物病院の経営は、常に変化する環境に対応していくことが求められます。そのため、経営者には、柔軟な思考力と行動力が求められます。